ジェイソン・ボーンシリーズ過去 4 部作の時代設定について
ボーン・アイデンティティー
これは公開年と同じく 2002 年冬の話であると思われる、と思ったら大間違いだ。後述する。
ボーン・スプレマシーからボーン・レガシーまで
ボーン・スプレマシーは開始時点でアイデンティティーより** 2 年後**の話である。その後ベルリンとモスクワで一連の話が展開されるのが数か月後。ラストシーンの NY はそこから 6 週間後の話である。
アルティメイタムはモスクワのシーンからスプレマシーラストの NY のシーンまでの 6 週間およびその後数時間が舞台になっている。
レガシーについてはボーンが NY で発見されてから数十時間の話である。
というようにごっちゃごちゃに詰まっているし前後している。
これ、実はいつ頃の出来事なのかかなり細かく見ていくことが可能である。
- アルティメイタムにおいてウォータールー駅にユーロスターが発着している描写がある
- よって 2007 年 11 月以前である
- アルティメイタムラストシーンにおいてもまだ冬ないしそれに近い気候である
- Youtube がすでに存在してある程度普及していることがレガシーから確認できる
- iPhone はまだ存在しない
Youtube 開設は 2005 年 2 月なので、ここ以降である。 NY の平均気温を見ると 3 月上旬ぐらいまでは劇中の描写でも矛盾がない。しかし 2005 年だとすると Youtube まわりの描写に問題がある。 iPhone がないことからして 2007 年でもない。とすると残るのは 2005 年 12 月 - 2006 年 2 月のどこか説である。
主にスプレマシーの舞台となった 6 週間前の世界でも舞台は冬だったので、 2006 年 1 月 - 2 月が妥当であると考えられる。ここからさらに遡ることで、スプレマシー冒頭のマリー・クルーツ暗殺は 2005 年春~夏ごろの話と考えられる。
そしてボーン・アイデンティティーはスプレマシー開始時点の 2 年前の話なので 2003 年 2 月前後出来事である。
という問題についてポール・グリーングラスやマット・デイモンが理解していたのかというと、結構怪しいなと思っている。トニー・ギルロイは確実にこれを理解してあのぐっちゃぐちゃに時系列が前後するストーリーを構築していたが、今回降板してしまった。
まあローグ・ワンが楽しみですね。